モンキームーンは不良僧侶のチャラ男だった話9
バスは、真っ暗な道を走ります。
途中、売店が並ぶバス停の様なところに何カ所か泊まり、人が乗ってきたり、乗客達は降りてトイレを済ませたり、買い物をしたりしていました。
私もパンを3つ購入。
点検なども特にしないので、ここで乗り遅れたら大変なことになるな…と思い、早めに乗り込みました。
途中のバス停で、隣に男の人が乗り込んできました。
「ルアンパバンへ行くんですか?」
話しかけられて驚きましたが、とてもきれいな英語でした。
「はい。お寺を見に。」(本当は托鉢って言いたかったけど、英語でなんて言うかわからなかった)
「どこから来たのですが?」
「日本です。」
「コンニチワ!アリガトウ!」
「上手ですね、英語も。」
「えー、すごい。」
「どこに行くんですか?」
「●●●●●。ルアンパバンより近いよ。」(地名忘れた)
彼とても優しくて、バスがどこかに泊まる度に何という地名なのか、教えてくれます。
私もラオスでの深夜旅に興奮して眠れなかったから、退屈しのぎになってとてもありがたいです。
バスは真っ暗な山道を進んで、インターチェンジの様なところに泊まりました。
「ご飯が食べられるよ。売店やトイレもあるよ。」
お兄さんに言われ、外に出てみようと立ち上がると、後ろ側の席に座っていたらしい若い男の子に話しかけられました。
「コンニチハ!」
「え、はい。」
「ニホンジンデスカ?」
「はい。」
若い男の子に着いていくようにして外に出ると、真っ暗闇のなかに田舎の公民館の様な建物。
「みんなご飯食べるけど、ご飯食べる?」
「あ、はい。」
特におなかはすいていなかったけれど、私も真似してみることにしました。
フォーの細いバージョンみたいな、そうめんみたいな麺に調味料やざるに盛られた野菜を好きに入れて食べるスタイル。
「このエビミソ美味しいよ。」
彼が進めてくれた真っ黒なペーストの調味料はちょっとしょっぱいけど、おいしかったです。
彼と話していると、ルアンパバンへ行くとのこと。
降りる時教えてね、と言ってバスへ戻りました。
またバスは走り、隣の席の先生とお別れ。
ルアンパバンに着いたのは、早朝6時でした。